介護のお仕事と言えば、ご高齢者様を介護する仕事と囚われがちですよね?

でも実際は、私のように総務や経理、設備を担当している者やドライバーさん、清掃員さんや介護事務に至るまで、直接処遇職と同じぐらいの人数が無資格の裏方として働いているんですよね。

本来無資格でも飛び込める世界なのに、どうして意地悪しちゃうかねぇって話です。

一ノ瀬
僕なんて10年間無資格です

接客の経験を活かし介護に貢献しようと考えた40代主婦

現在42歳の主婦です。

札幌市内の老人向け介護施設で、介護補助として3か月だけ勤務。

もともと接客業に永く従事していたので、人と接する仕事が天職だと考えていた私。

子供の事情で一時接客業から退いていましたが、ひと段落ついた頃に再就職をしようと、ハローワークが主催する転職相談やセミナーに参加しました。

そのセミナーの一つが介護職のセミナーで、そこで介護職が抱えている問題について生の声を聴いて、経験のない自分でも貢献できるのではと考えました。特に現場の介護職員の人手不足により、しっかりと利用者のお話を聴いてあげる時間をとれないジレンマがあるのを感じた私。

自分には介護の資格はありませんでしたが、傾聴の仕事として配属を許されるのであれば、ぜひやってみたい!と思うようになり、介護業界への憧れがドンドン強くなっていきました。

また自分のこの気持ちを施設の担当者の方や、就職支援の方に相談したところ、資格がなくても介護補助でなら必要な人材を求めている施設もあると聞き気持ちが踊りました。

主に介護職員では手が回りきらない、洗濯や清掃、レクリエーションのお手伝いをしつつ、お年寄りのお話相手として従事する仕事。

一ノ瀬
ご入居者様たちから可愛がってもらっている僕

40代は無資格でも働けないか探したら発見して大喜び

介護職に興味を持つきっかけになった現役のある病院の施設長と、直接お話する機会を作っていただきました。

私の想いに賛同してくださり、一度その施設に見学に行かせていただく機会をいただきました。そこで実際に、職員の方や利用者の方の普段の様子を近くで見させていただけたことは、経験のない私にとって勉強になりました。

その施設では有資格者のみの採用だったので、それ以降も同様のセミナーにいくつか参加して情報を収集したり、資格がなくても入れる職場があれば教えていただけるように、ハローワークの相談員さんにもお願いしていました。

と同時に、自分でも求人情報誌を見て、問い合わせの電話をかけたり平行して行っていました。

ほとんどの場合は有資格が条件で、資格が不要の雑務での募集の施設に問い合わせてみると、完全な裏方で利用者と接する機会はない案件も多かったのが残念なところ。

なかなか自分が理想とする職場を見つけることはできず、やはり資格を取っておかないことには始まらないのかな?と思い、資格取得に向けた通信講座に目を通すようになりました。

しかしある日、ある一つの施設が雑用兼介護補助の形で利用者との関わりも持てる勤務で募集をかけている所に、出会うことができた私!ラッキーと思い早速行動を開始しました。

一ノ瀬
非直接処遇職は探すのが大変だけど、需要はまだはだあるよ

清掃係で介護施設の採用されたが先輩からキツい洗礼

私はその施設に面接に行き、最初は試用期間として現場に入らせていただくことになりました。

資格がない私のために、すぐにでもこの場を提供してくださり、介護職の世界は本当に人手が不足してるんだなあと、身をもって感じました。

さて、いざ現場に入らせていただいた私。最初のうちは頼まれた洗濯ものを畳んだり、リネン類のセットや先輩職員とペアでベッドメイクなどを手伝わせていただきました。さらに慣れてくると食事の配膳や、レクリエーションで使用する小道具の準備も担当させてもらうまでに成長。

そんな雑用の合間にも、時折利用者さんと会話を交わす機会がありました。

私も頼まれた仕事をやりつつなので、何気ない短い会話ばかりなのですが、いつかもっと長く傾聴できる時間が取れればと淡い期待をしていました。

そんな私でしたが、ある日先輩の職員さんから「いつ資格取れそうなの?」と聞かれました。私はその時点ではまだ資格取得に向けた勉強は始めておらず、答えにつまってしまいました。

なぜなら「在籍するからには介護系の資格取得は当たり前」な雰囲気が、あったから。

自分を採用してくれた段階で、私自身の接客スキルを認め採用してくださったのだと考えてしましたが、正直、それ以上何かのアクションをしようとは考えていません。

むしろ慣れたら上司に相談して、もっと利用者のお話を傾聴する時間を設けて、お年寄りのニーズと介護職員との橋渡し的な役割を担いたい!とすら、身の程知らずなことを考えていたくらい。これがそもそもの、無謀にも資格がないのに介護職に転職しようとした私の失敗した原因です。

一ノ瀬
うちの清掃員さんは誰も資格持っていないけど?
すみれ
嫌だよね!女ばかりの職場だから、後輩つぶしは日常茶飯事。

無資格では何も貢献できないと試用期間で退職した40代

とにもかくにも、自分の存在価値を必要以上に高めてしまったのが大きな失敗の原因。

接客業のキャリアはあっても、それと介護の世界での傾聴とはまったく次元が違う話だったんですよね。

短い研修期間でしたが、資格がないばかりになんの助けにもならない場面に遭遇。話を聴くことはできても、横で何も介護的フォローができなければ、ただのでくのぼうです。「あなたじゃ無理だったわね」って先輩社員の露骨な視線に、いたたまれなさを感じました。

おそらくこのまま正式採用になったとしても、なんの助けにもなれない。

そう思えたからこそ、きっぱりと体験期間を満了して採用のお話を辞退させていただく決断ができました。施設の方からは、「いいんだよ。資格が取れるまでうちにいてくれても。」と声をかけていただきましたが、それもまた「近い将来必ず資格を取ること」が前提の話。

資格を取らずに介護業界に入り込もうとした自分が、やはり浅はかでした。

考えてみてもそうですよね。

圧倒的に人手が足りない介護の現場で、手を動かすことができないけど話だけ聴ける職員なんて邪魔なだけです。さらにそんな立場の職員から、「利用者は本当はこのように思っています」って申し送りされたところで、現役介護士さんたちにとってはウザいだけの存在です。

さらに「傾聴が目的なら仕事ではなく、ボランティアとして携わった方がいい。」とある方から言われた言葉も私の胸の中にあります。まさしくその通りだと、今は思えます。

この短い期間の出来事で私は、畑違いの仕事から自分ができることだけを武器に、無資格で飛び込むことの浅はかさを充分思い知ったのです。

一ノ瀬
僕達みたいに中途半端な関りが嫌なら、相談員さんがおススメ。
すみれ
うん、生活相談員さんだよね。介護福祉士だけでなく、社会福祉士や精神保健福祉士を持ってるとなれるよ。

介護業界に飛び込んだ40代女性が受けた心ない言葉

一ノ瀬
最後に要点を纏めておくよ
  • 接客の経験を活かし高齢者の相談相手になりたいと考えた
  • 資格なしで雇ってもらえる施設を探したがなかなかなかった
  • 無資格の清掃係として採用されたが先輩からのキツい洗礼に合う
  • 無資格では貢献できないと試用期間で退職した
一ノ瀬
介護特化の転職サイトには、非直接処遇職の求人はないからリクナビなどで探すのがおススメだよ。
すみれ
さすがプロ!頼もしいね。

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