
介護のお仕事ってやりがいがあるんですが、なかなか分かってもらえませんね。
僕自身、介護のお仕事はもちろんのこと、介護業界なんて一生かかわることはないとタカをくくっていたんですが、見事この世界に居ついてしまいました。
やっぱりご利用者様から毎日もらえる「ありがとう」の一声が心地いいし、癖になる。
職員同士もこんな風に声を掛け合えたら最高なんですが、なかなかどうしてそこは難しい。
理想と現実は違うけれど、多少のことは我慢してやっていきましょうよ。
多少のことはね。
もくじ
介護施設に入職したなら自ら馴染むための努力が必要
なんとか未経験でも就けそうな介護施設見つけ内定をもらえたのはいいが、次に「現場でうまくやっていけるだろうか」って悩みが出てきちゃう。
時代が変化して中途採用が活発になりましたが、未だ中途入社組は穴埋め程度の存在。
まだまだ新卒者をメインとする大企業は多く、企業文化を形成してるのは生え抜きの新卒者たち。
それゆえ、現場で馴染むためには、同じ年かあるいは年下の新卒組と上手くやっていく努力が必要になりますよね?
実は転職者のほとんどが、新しい職場に馴染むため並々ならぬ努力をしているのが伺い知れますが、やはり障壁になるのは企業独自の風土や文化。
どこの採用職や人事部長に聞いても同じ答えが返ってくるのですが、企業独自の風土や文化はどのような意味を表すのかご存じでしょうか?
端的に言えば、その職場だけで通用する仕事用語のことを指しますが、他から来た人間にとってはまるで異世界のように感じてしまいます。
ただ、企業独自の風土や文化が特徴的なのは、他の職場であれば一般的な言い回しをするのに対して、何故かその職場だけはそこでしか通用しない言い方をする。
未経験で他の職種からキャリアチェンジした方は、このカルチャーショックに驚くことでしょう。
さらに面白いのは、その職場で働く社員たちは、そういった表現が世間一般にも通用すると思って止まないこと。
実に滑稽ですが、私たち転職者はその職場に入ってみないとこの企業独自の風土を理解することができませんが、人ごとのように笑うのはよしておきましょう。
何故なら、希望の楽な仕事に転職を叶えても、この企業独自の風土に悩まされるのは私たちなんですから。
さらに元からいる社員たちは思うわけです。
「なんでこの新入りはここのルールをいつまでも理解できないんだろうか?」って。
分からなければ聞けばいいじゃんってツッこまれますが、そもそも誰に何を聞いていいのかも分からないんですから。
介護現場では根回しのコツが重要!誰に付くかで変わる
企業独自の風土と同じくらいややこしいのが、組織の中の根回しですよね?
私達は、ただ楽な仕事に就きたかっただけなのに、この課題は面倒極まりありません。
根回しのコツとは、端的に言えば、どんな状況で・誰に・どんな順番で根回しすることを意味します。
中途採用者の多くがここで躓いてしまいますが、さすがに転職会議の口コミサイトにも根回しの順番までは書かれていません。
さて試用期間も終わったことだし、ちょっと実力を発揮して認めてもらおうじゃないか!って段階で、根回ししておかなければ、再び「あいつは新入社員にくせに目立とうとしている」とイチャモンを入れられ孤立します。
根回し自体も、「この新入りは、危険性がないから信用してもいい」と思われる状態になっておかなければ、スムースに話が進むことはありません。
いきなり目立とうとしても、ウソの根回し情報を教えられたり最悪の場合、仲間外れにされてしまいます。
こうなってしまうと、せっかく楽な仕事に就けたのに再び人間関係が原因で離職するハメに陥ります。
逆に言えば、ちゃんとした形で組織独自の文化に馴染みさえすれば、根回しにかかる余計な手間を省略できてしまいます。
アプローチの仕方は人それぞれですが、仲間と認めてもらうためには、自分から積極的に先輩たちに声をかける必要がありますよね。
これに関しては、試用期間中に偏らず多くの社員たちと過ごしたり、面倒かもしれませんがアフター5や歓送迎会の催しを積極的に活用すべき。
すでに転職経験がある方はお判りでしょうが、多くの社員たちとある程度時間を共有しなければアッサリ仲間と認めては貰えません。
ですから、多少なりとも我慢しなければならない試用期間はストレスが溜まる傾向にありますよね?
介護施設ごとの組織の風土や文化を理解しないと後悔
企業独自の風土は企業によって千差万別です。
ですが転職者の多くが、「ベンチャー企業はどこも私服勤務だ」とか「外資系企業はどこも英語が必須」と色眼鏡で見てしまう傾向にあります。
転職において、知らないイコール自分の主観で決めるけてしまうのは非常にもったいない行為ですし、何より危険を伴います。
それだけ視野が狭まってしまいます。
そもそも論ですが、ベンチャー企業とか外資系企業の括りはあまりにも大きすぎて、比較検討ができないレベル。
ベンチャー企業の場合、ほとんどがオーナー企業ですが企業独自の風土は創始者から絶対的な影響を受けています。
オーナーの性格や感性ひとつ違うだけで企業独自の風土は180度異なります。
強いて言えば、外資系企業の場合、どこの国の企業かで組織風土は全く違いますから、「外資系はどこも英語が必須」と考えていても、オランダ語だったりドイツ語だったりするわけです。
私もオランダ系の企業に在籍していましたが、アメリカ圏の文化とはまるっきり違います。
ですから一概に、日系企業、外資系企業と大きな枠の中で物事を考えるのは危険です。それを念頭に置いたうえであえて言います。
外資系企業であれば、人事制度の主軸に職責の考えが存在し、それぞれの社員が担う職責は明確です。
それゆえ、それぞれの社員の職責範囲はハッキリしていることが多く、必要ない根回しは行わなくていいんです。
ただし、その反面、個人の責任は重いんですよね。
ですから、日系企業から外資系企業に転職した多くの30代が、ダラダラ時間をかけた根回しは得意だけど、即日下される決断に翻弄されることになります。
介護で理想と現実のギャップをゼロにするのは難しい
楽な仕事に就くためには、やはり情報収集が必要ですが、いかにち密に情報収集しても理想と現実のギャップが埋まることはありません。
口コミをいかに参考にしていても、入社してみないと分からないことが多すぎます。
ですから、できるだけ理想と現実のギャップを埋める努力はするものの、何かしら期待外れなことがある、予測不能な出来事が起きるぐらいで丁度良いんだと思います。
もちろん思っていた通り、あるいはそれ以上だったらラッキーじゃないですか?
精神的にも楽ですし、リラックスして仕事に打ち込めます。
私の職場はもちろんのこと、他の会社の人事職や人事部長にお話を伺うと、入社して30日60日90日の区切りで、転職者が職場にガッカリしていないか気を付けていると言います。
逆説的に言ってしまうと、入社後90日以内で職場にガッカリして絶望する転職者がいかに多いかお判りですよね?
試用期間であっても、即戦力として採用されたわけだから頑張って認めてもらいたい気持ちは誰もが同じ。
でも、この頑張りは既存の社員さんたちと協力しなければ成しえません。
そうするとやっぱり既存の社員たちからの信頼を勝ち取るまでの一定期間、いかに能力が高い転職者であっても、成果は出せないってことになります。
一定期間は、業界や職種だけでなく、そこで働く社員や風土にも影響を受けるため、一概には言えませんが、長く見積もって半年です。
結論を言ってしまいますが、転職者は6か月の間焦らず職場の仲間として迎え入れられることを重要視して働くべきです。
当然、その6か月間は職場に馴染めず苦しくストレスが極限に達する恐れもありますが、ストレスを逃がす手段を講じて乗り切る策を練っておきましょう。
私自身これまで何度も転職してきましたが、私を迎え入れる人事職ではなく、これから同僚となる職場のメンバーが一番緊張しています。
お互い緊張している間なら、多少なりとも職場の人間関係や、派閥、根回しのコツを聞き出すことができるはずです。「分からないから全部教えてくれ」的な態度では、誰も味方してくれません。
新入りだから下手に出るのではなく、ひとりの人間として裏表見せずに接すれば、必ずひとりふたりは味方になってくれる人が出てきます。
諦めないで前に進んでください。
介護で転職するほとんどの者か90日以内で絶望する理由

- 介護施設に入職したら自ら馴染む努力をすべし
- 介護現場は根回しのコツが絶対必要
- 介護施設ごとの組織文化を理解しないと後悔
- 介護転職で理想と現実のギャップが埋まることはない

あなたの個人情報を得んとする邪悪な存在かもしれませんよ!!

恥ずかしすぎる伝説男。