
介護職の中には、今後自分たちがどうなるのか心配でたまらない人たちもいらっしゃいますよね。
あれだけ心配されてる2025年問題も、あとたったの6年です。
その後は倒産する事業者が増えんじゃないか?
介護業界で失業したら行く当てがないと不安ばかり募りますが、僕はその後も介護業界は生き続け、介護職の地位が向上すると考えているんだ。
もくじ
10年後の介護業界は超成長産業だから失業の心配はない
ご存じの通り、日本の高齢化社会はどんどん進んでいます。
いま日本では少子高齢化のため20代から30代の労働人口がどんどん減り、僕達のような中高年にも白羽の矢が立つ状態が続いています。
同じく75歳以上のシニア層も増加し続けており、2010年には1420万人だった75歳以上の高齢者が、このままいけば2025年までに2180万人に達すると言われています。
これは単純に計算しただけで1.5倍。
さらに踏み込むと、労働人口が減り続ける中、2060年には2,340万人に達すると言われています。
75歳以上の後期高齢者が増えると、介護サービスによる売上が発生するので介護業界は2060年においても安泰だと推測できます。


お世辞にも介護職が足りているとは言えない日本において、国や市町村が協力して新たな介護職の養成を急いでいるし、現職の待遇についてもどんどん上げていく取り組みがなされています。
2005年にはたった5万人で足りていたのに対し、6年後の2025年には250万人に増やさなければ足りない危機的な状況が続いています。
2025年には、30万人の介護職が不足すると言われている中、きらケアを運営するレバレジーズが無償で新たな介護職の育成を進めていると報道され話題になったよね。
別の業界に目を向けると、平成の世になってインターネットが急速に発達したため、ITエンジニアと呼ばれる職種が不足し話題になりましたよね?
でも、今では少し落ち着きを見せています。
法整備が追い付かなかった時代には、いわゆるブラック的な働かせ方をする企業が横行して多くの有望な若者が業界を去りました。
しかし、世の中に認知されれば法整備され自ずと地位は向上し、これからも増え続けるのは目に見えています。
人材不足の背景は社会的背景と生活スタイルの変化
介護職が不足する背景は、決して社会的背景だけではありません。
戦後の日本では、高齢者のお世話は家庭内で担う考え方が一般的でした。
しかし、少子高齢化や女性の社会進出によって親との同居するスタイルそのものがマイナーになり、その矛先は民間の介護サービスへと向かいました。
今まで家庭が担ってきた役割を民間業者が肩代わりする、そのために定められたのが介護保険制度の成り立った背景です。
多くの民間業者が一獲千金を夢見て、様々な介護サービスの提供を始めたため、ユーザーすれば多種多様なサービスを選べるようになったのですから、喜ぶべきでしょう。
でも問題は、その受け皿です。
入居者に対して老人施設の数が圧倒的に不足しているため、入居待機者が生まれ、入居難民の言葉が生まれました。
また、条件によっては空き部屋があるのに、入居させてもらえない人たちも出始めています。

最大限に儲かるご高齢者を優先するようになったんだ。

同じ介護職として悲しいばかりです
最近では、「うかつに部屋が空いていると他言しないように」と施設長からお達しがありました。
悲しいけど、これ現実なんですよね。
法令で定められた人員基準を最低限まで落とし、あらゆる経費を削ってもなかなか利益がでないのがここ最近の現実。

人材不足はますます困難になる採用と退職者の数が原因
人材不足の原因はもちろん、少子高齢化だけではありません。
これはどこの事業所も同じ悩みを持っていると推測しますが、人材をなかなか採用できず苦しい状況。
結局この世は弱肉強食です、他社に比べて労働条件が劣る僕の職場はいつも大手に負けてばかり。
大手のように大々的に広告を打ちたいけれど叶わず、高校や専門学校周りをしても無名の職場には見向きもされない。
ですから僕らに残された手段は、転職エージェントにお願いして人材を確保してもらうのと、リファラル採用でお友達を連れてきてもらう方法しか残されていません。

介護保険が誕生した頃、多くの業者や失業者が一獲千金を夢見てこの業界になだれ込みましたよね?
でもそこで起きたのが、理想と現実の狭間で苦しむ人たちと、繰り広げられたネガティブキャンペーンです。
そりゃ楽して稼げると画策した志の低い人たちが多かったから、3K3Kと騒ぎ立てるのも納得できます。
繰り返しになりますが、介護のお仕事を辞めたり転職する理由のダントツ1位は、人間関係です。
僕の古巣も、一歩間違えれば死に至る危険な工場でしたから、いわば超3K職場です。

トラックの運転手や、パイロット、お医者さんだって3Kです。

2chで介護職のことを批判ばかりせずに、もっと介護職のことを知ってリスペクトすべき。
誇りを持とう!!
人材不足対策は外国人介護士の雇用だが問題が山積み
今業界では様々な人材不足対策が取られています。
今年になり職場ではこの話題で持ちきりなのですが、政府が「勤続10年以上の介護福祉士に月額8万円相当の処遇改善を行う」と発表しました。
これは2019年10月に予定されている増税分の使い道とされており、この政策で莫大な公費が投入される予定です。


子達も、戻ってきて欲しいよね。
ただ、今のところ勤続10年以上の介護福祉士にあたる人材が見当たらず、「ちゃんと現状を見てるのか?」と政府は批判も浴びています。

あと、外国人労働者を積極的に活用して、慢性的な人手不足を解消しようとしていますが、実際これは上手くいってるとは思えないんだよね。
確かに島南アジア系の儒教の国の人たちは、考えが日本人に似てて、しかも働き者です。
特にベトナムからの実習生は、2020年までに1万人が働けるようにする国のプロジェクトがあるようだけど、皆さんの職場で外国人実習生を見たことはありますか?
答えはNOだと思います。
僕の職場はどちらかと言えば高級路線をひた走る感じだから、まだまだ外国人に対しての差別が根深いんだよね。


それに、言葉の問題も大きいですよ?
僕も以前働いていた工場で、中国人研修生を毎年お世話してきましたが、それはもう大変。
片言の英会話でやり取りするんだけど、言葉の壁は想像以上に重労働。
そんな経緯を知っているだけに、介護以外の業務に携わるのを極端に嫌う介護職には、とてもじゃないけど任せられない。

英会話に時間がさけるよっぽどの大手だけよね。
外国人労働者についてはまた情報が入り次第報告しますね!!
10年後の介護業界はリストラが起こらない理由まとめ
- 10年後の介護業界も超成長しているから安泰
- 人手不足の背景は社会的背景と生活スタイルの変化
- 業者や失業者が流れ込んだ故に混乱した介護業界
- 周りの施設で外国人介護士が増えている気配はない